シンプルで美しい、モダンな椅子が欲しい。手で触れた時、温かく肌になじむ椅子が欲しい。丈夫で長く使える、人にも環境にも優しい椅子が欲しい。そんな私たちの願い――上質で美しい造形への憧れ――と、たぶん同じような想いを、千年以上も昔に胸に抱いていた人たちがいます。
都で宮大工として技を磨いた「飛騨の匠」と呼ばれる職人たち。シンプルで堅牢で、素材の魅力を生かした美しい建造物を生み出した彼らは、故郷、飛騨高山にその技術を伝えました。繊細な日本文化の伝統はここに継承され、今なおしっかりと生き続けているのです。日進木工は、そんな匠の心と技が色濃く息づく飛騨高山の地で、モダン家具をつくることにこだわり続けています。恵まれた自然環境の中、伝統技術を受け継いだ職人の手によって生み出されるのは、現代の都市空間に合うモダンな家具。飛騨の緑の中で生まれた一脚の椅子が、都会で暮らす人々の生活空間を豊かに快適に変えていく……その喜びは、いにしえの匠たちが感じたものづくりの喜びと、そんなに遠くはないはずです。